夏休みと言えば、自由研究。
そうだ、今まで採ったデータを整理してみよう!
なんて考えていましたが、いつの間にか夏休みは終わってしまいました。
ということで、時期を逸してしまった感がありますが、自由研究の成果発表です。
まずは2年前の7月から採り続けている、私の町内における生活道路アスファルト地表面(直置き)、および町内に降った雨が側溝経由で放出される先の湿地帯での空間線量(地上約1.2m)の推移です。
道路表面の線量率は、核種の半減期から計算した理論的な減衰よりも大きな減少が見らますが、2013年6月以降は下げ止まりしているように見えます。一方で、道路に降った雨が集約されて流れ出る先では、変動はあるにせよ依然として比較的高い値の状態が続いています。
グラフ中道路の測定データは、町内5箇所での測定値の平均を採用しています。測定場所ごとの推移は以下の通りです。
2年前はすべての場所で毎時0.5マイクロシーベルト前後だったのが、現時点で0.2前後まで減少したのがわかります。5箇所すべてで同じ傾向を示していることから、理論的な減衰に加えて、放射性物質の一部が雨風によって町内から別の場所(湿地帯など)に移動したため、町内住宅地域全域で線量が減少したと考えるのが妥当でしょう。
実はこの調査では、アスファルト地表面を測るのに測定器を直置きしています。これは単に初回の測定でそうしてしまったためで、あまり良い方法ではなかったとちょっと後悔しています。
一般的には地面からある程度距離をおいて測った値が公表されていますので、直置きの測定値は過大評価になる恐れがあります。
では直置き0.2くらいの場所では、地上5センチ、50センチの放射線量率はどれくらいなのでしょうか。
早速測ってみました。
地表面: 毎時0.203マイクロシーベルト
地上5センチ: 毎時0.190マイクロシーベルト
地上50センチ: 毎時0.183マイクロシーベルト
となり、直置き以外では毎時0.2マイクロシーベルトを下回っていることがわかります。
ここまではRadiでの測定ですが、守谷市が採用している測定器は日立アロカメディカル製のTCS-172Bです。この機器でも測定してみます。
地上5センチ: 毎時0.19マイクロシーベルト
地上50センチ: 毎時0.16マイクロシーベルト
分かりにくいので絵にしてみました。
参考) TCS-172Bは、環境省 汚染重点状況地域内における環境の汚染状況の調査測定方法に係るガイドラインに掲載されている、エネルギー補償型の機器です。
守谷市では、現在放射線量率の測定にTCS-172Bを使用しており、学校や公園の除染基準を地上50センチで毎時0.23マイクロシーベルト以上と定めております。
ここまでが自由研究発表の前半です。
後半では、アスファルト洗浄除染後の線量推移について、2年越しの追跡調査(大げさ)の結果を発表します。
スポンサーサイト
- 2013/09/03(火) 07:40:21|
- 放射能汚染
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0